2歳の娘が初めてジグソーパズルにハマった「くもんのジグソーパズルSTEP1」。その特徴と、パズル遊びが子どもの空間認識や集中力、巧緻性など発達面でどのような効果をもたらすのかをご紹介します。
はじめに
2歳0ヶ月頃、我が家の娘が初めてジグソーパズルに強く興味を示し、何度も繰り返し遊ぶようになりました。それまで様々なパズル(型はめや、キャラクターものの簡易パズル)を試してきたものの、あまり熱中することはありませんでした。
「うちの子はパズルに興味がないのかな?」
「まだパズルは早すぎた?」
と気になっていた私にとって、2歳の誕生日に選んだ2種類のパズルのうち、「くもんのジグソーパズルSTEP1どうぶついっぱい」に娘がどハマりしたのは大きな発見でした。
この記事では、娘がジグソーパズルに夢中になった理由と、その過程で気づいた「子どもの目線」でのパズル選びのポイント、さらにパズル遊びが子どもの発達に与える具体的な効果についてご紹介します。
1. パズルへの道のり~2歳までの試行錯誤
0~1歳頃は型はめパズルで遊び、形遊びにはある程度慣れてきた娘。
1歳半以降、2~6ピース程度のジグソーパズル(300円ショップのものや、アンパンマンのはじめてのジグソーパズル)を試したものの、ピースははめずに絵柄を眺める程度。娘はパズルそのものが「はまる」感覚にまだ気づいていないようでした。
同様に、娘が好きな魚の柄のジグソーパズルや、20~30ピースのアンパンマンパズルも購入して試しましたが、こちらも興味を示さず、「まだ早いのかも」と感じていた頃、2歳の誕生日を迎えました。
2. くもんのジグソーパズルSTEP1に娘がハマった瞬間
娘が2歳の誕生日を過ぎた頃に、新たに2つのジグソーパズルを用意しました。
- くもんのジグソーパズル STEP1どうぶついっぱい
- 学研のはっけんパズルはじめて STEP1
すると驚くことに、くもんのジグソーパズルSTEP1を開封した瞬間から娘が次々とピースをはめ始めたのです。翌日、翌々日も「これやる!」と自分から箱を持ってくるほど、初めて心から「ジグソーパズル」に没頭し始めました。
一方、はっけんずかんパズルは興味が続かず…。なぜくもんのジグソーパズルだけがヒットしたのか、観察してわかった特徴がこちらです。
3. 娘がハマったパズルの特徴
1. はっきりした凹凸がある形状
娘の指先を観察していると、娘はピースを選ぶとき、絵柄ではなく「凸と凹の形」に注目していました。必ず凹の部分を狙って、利き手で凸のピースを持ってはめていたのです。
くもんのパズルは凹凸が大きく、はめ込みやすい設計で、誤ったピースははまらないようになっています。
これにより娘は「はまらない→別のピースを試す」というプロセスを納得しながら繰り返すことができました。
2. 厚みがあり、手に取りやすいピース
くもんのパズルは厚みがあり、ピースがしっかりと指先にフィットします。
- 厚みのおかげで手に取りやすく、丈夫
- はめ込むと「ピタッ」と気持ちよく収まる感触
この心地よさが、娘に繰り返し挑戦させるモチベーションになっているよう。
また厚みはしっかりしていますが、ピースの大きさは子どもの手で扱いやすいサイズに設計されていると感じました。
3. 大きな動物の絵柄で認識しやすい
1枚のパズルに1種類の動物が大きく描かれているため、「ねこ、やる」「つぎはね、いぬ、やる」と娘が自分からパズルを選びやすくなりました。
動物好きな2歳児にとって、わかりやすい絵柄は興味を引き出す大きなポイントになっていたようです。また動物の解説書がついているため、完成後に動物の名前を言いながら話を膨らませることもでき、親子のコミュニケーションにもつながります。
乗り物好きのお子さんには、同じSTEP1の「のりものいっぱい」から始めてみるのも良いですね。
4. パズル遊びが2歳児の発達に与える5つの効果
ジグソーパズルは遊びを通して、子どもの発達面にも良い影響をもたらすとよく言われています。ここでは、一般的によく取り上げられる効果をまとめてみました。
- 空間認識・視覚的思考力の向上
ピースの位置関係を考えながら全体像を組み上げる過程で、空間的な理解力や視覚的な情報処理能力が養われるといわれています。 - 手先の器用さ(巧緻性)・目と手の協応の強化
小さなピースを正確にはめ込む動作が、指先の微細運動や、見た情報を手元で再現する力を高めるとされています。 - 集中力・注意力の持続
お気に入りのパズルに取り組むことで、「完成させたい」という思いが集中力や注意力を引き出し、持続させるきっかけになると言われています。 - 問題解決力・論理的思考の芽生え
「このピースは合わないから別のを試してみよう」といったシンプルな試行錯誤を通じて、物事を柔軟に考え、解決策を探る力を育むともいわれています。 - 達成感・自己肯定感の向上
完成した際の「できた!」という喜びが、子どもに達成感をもたらし、自信や自己肯定感を高める効果があるとされています。
5. パズル選びのポイント
子ども向けパズルには対象年齢やピース数の目安がありますが、実際には子どもの発達段階や興味分野、指先の器用さは個々で異なります。今回の経験から感じた「選び方のチェックポイント」はこちらです。
パズル選びのチェックポイント
- 形状・凹凸の明確さ:はっきりした凸凹で、はめやすいピースを選ぶと初めての子にも◎
- ピースの厚み・大きさ:子どもの手で扱いやすく、しっかり持てる厚みがあるか
- モチーフの親しみやすさ:動物、好きなキャラクター、乗り物など、子どもが興味を引かれるテーマ
- 難易度調整:最初はピース数が少ないものから始め、達成感を得やすくすると自信につながる
これらを参考にすると、パズルに興味を持つきっかけを作りやすくなるかもしれません。
6. 子どものタイプ別「パズルの取り組み方」
娘は主にパズルの形に注目して取り組んでいましたが、子どもによってパズルへのアプローチはさまざまです。大きく分けると「絵柄に注目するタイプ」と「形に注目するタイプ」があり、どちらも自然な学び方と言われています。
・絵柄に注目するタイプ
絵や色合いを手がかりに、「この動物の顔はどこだろう?」とイメージしながらピースを選ぶタイプです。
<声かけ例>
「ゾウさんのお鼻の部分はどれかな?」
「この色と同じところを探してみようか。」
・形に注目するタイプ
凹凸やピースの角度、形状そのものに注目し、「この凸にはどの凹が合うかな?」と試行錯誤しながら組み立てるタイプです。
<声かけ例>
「この形にはまりそうなピースはどれかな?」
「こっちが合わないなら、別のピースを試してみよう。」
いずれのタイプでも、お子さんが得意と感じる方法を大切にしてあげると、より楽しみながらパズルに取り組めるようになるかもしれません。実際にわが家でも、娘が形に注目するタイプだとわかったことで、声かけやパズル選びを少し工夫してみると、より意欲的に遊ぶ姿が見られました。
今後の展望とおわりに
娘が2歳で初めてジグソーパズルに夢中になったことで、私自身も「子どもの目線でおもちゃを選ぶ」大切さに気づきました。形状や絵柄、難易度、子どもの認知特性など、少し意識するだけでパズル遊びが大きく変わります。
娘は最初、ピースの組み合わせが合っていても少しズレていると苦戦していましたが、何度も挑戦する中で正しい位置にはめる感覚を身につけ、2ピースから3ピース、4ピース、6ピースへとステップアップしています。母として、その成長を目の当たりにするのはとても嬉しいことです。
今は娘が興味を持たなかったパズルも、成長して指先が器用になれば再チャレンジする日が来るかもしれません。私自身もパズル好きなので、今後は難易度や特徴の異なるパズルに少しずつ挑戦し、親子で遊びを通した成長の瞬間を楽しんでいきたいと思います。
「うちの子、パズルが苦手かも?」と感じている方も、今回ご紹介したポイントやタイプ別のアプローチを参考に、ぜひお子さんに合ったパズルや方法を試してみてください。適したパズルとの出会いが、遊びの中で集中力や空間認識力、巧緻性など、多面的な発達を後押ししてくれることでしょう。
親子でパズルを通じた成長の瞬間を、ぜひ楽しんでみてください。